ERICA SUZUKI EXHIBITION
会期|2024.8.31 sat - 9.7 sat ( 2 mon & 3 tue 休 )
時間|12:00 - 17:00
手びねりで作られた自由な造形と朽ちた土壁のような質感の花器。
ラフなタッチで掻くように描かれた線と余白から構成される絵皿。
鈴木絵里加さんが直近取り組まれている作品です。
日常的な器を制作する一方で、器の概念に捉われることなく
自由な発想で陶芸と向き合いたいという想いが湧き上がり、
最近は自身の気持ちに素直に向き合い制作されている鈴木さん。
素材の質感を追求したテクスチャーの表現や
手びねりによる自由度の高い造形は
新しい領域を拡げているということではなく
陶芸を始めた頃の原点にむしろ戻っている感覚だと言います。
地層から掘り起こされた土器や古代遺跡の壁画など
プリミティブなものに惹かれるのは昔から変わらず、
それをそのまま写すということではなく、
現代的に再解釈し表現することを試みています。
本展では、直近取り組まれている手びねりによる花器やお香立てなどの造形物や絵皿の他、
日常使いのうつわや一部アクセサリー等もご覧いただける展示となります。
個展としては、当店初となります。どうぞ足をお運びください。
[ PROFILE ]
鈴木絵里加 suzuki erica
1985 千葉県生まれ
2008 日本大学芸術学部 デザイン学科建築デザインコース卒業
2014 多治見市陶磁器意匠研究所 修了
2014 東京世田谷にアトリエを構え「SŌK」の屋号で活動
服部竜也 個展
会期|2024.7.20 sat - 27 sat ( 22 mon & 23 tue 休 )
時間|12:00 - 17:00
陶土で作られた陶器でありながらも金属のような硬質な雰囲気を持ち、すっきりと締まりのある洗練された造形が特徴的な服部さんの作品。
とりわけ、服部さんの作品の代表作とも言える急須は、茶漉しや取手、蓋などの小さなパーツを組み立てて細かに調整を重ねていくような独特な技術と感性が求められます。
隅々まで拘り、丁寧に自身の手を入れて作られた服部さんの作品は、一貫した手仕事の美しさがあります。見た目だけでなく、私たちの日常の中でも、その使い心地はとても良く、使うたびに作り手の誠実なものづくりの姿勢に感動するのです。
今展では、急須や茶壺などのこれまでの定番の作品はもちろん、改良を重ねたコーヒードリッパーや直近リニューアルしたドリップスタンドなどもご用意いただきます。
服部さんの凛とした表情の作品をどうぞご覧ください。
[ PROFILE ]
服部竜也 Tatsuya Hattori
1978年 岐阜県多治見市生まれ
2004年 多治見市陶磁器意匠研究所修了
陶磁器メーカーのデザイン部門に就職後、独立
現在、岐阜県土岐市にて制作
三浦ナオコ 個展
会期|2024.6.29 sat - 7.6 sat ( 1 mon & 2 tue 休 )
時間|12:00 - 17:00
古物を好み、特に器に関しては古い白磁に惹かれ、白の表現を追求されてきた三浦さん。
燻んだ落ち着きのある白は、柔らかさと静けさがあり、古物を彷彿させる佇まいです。
最近は、白だけでなく、土を配合した陶器と灰釉、貫入、
そして古びた琺瑯のような質感の器など、表現の幅を広げて取り組まれています。
常設では時折ご紹介させていただいておりましたが、展示会は初となります。
三浦さんの作品に纏う柔らかく静かな空気感と、その中に見える細やかな表現をどうぞご覧ください。
三浦ナオコ miura naoko
1984年 北海道帯広市に生まれる
2009年 桑沢デザイン研究所 卒業
2013年 多治見市陶磁器意匠研究所 修了
2013年より岐阜県多治見市内のアトリエにて制作活動を始める
藤本羊子 個展
会期|2024.6.8 sat - 15 sat ( 10 mon & 11 tue 休 )
時間|12:00 - 17:00
2024年後半は、藤本羊子さんの個展から始まります。
藤本さんは、大阪芸術大学工芸科で陶芸を学び、同大学院芸術制作研究科を経てその後独立、
現在は、紐状の粘土を積み上げて手で成形を行う手びねりの手法で、主に生活に寄り添う器を制作されています。
ジャンルに捉われることなく藤本さんの心に任せた自由な形と色彩の器は、どれも幸福感で溢れ、日々が楽しくなるようなものばかりです。
本展では、日常の器の他、藤本さんが陶芸を始めた頃に数々の展示で出品されていたオブジェ制作にも改めて取り組まれ、
本展に向けて新たに制作されたオブジェの作品もお披露目させていただきます。
「高きところ」や「西端の世界」と名付けられた藤本さんの空想から誕生した作品。
その独創的な造形は、山々の岩石を刳り貫いて造られた古代遺跡のように神秘的な空気に包まれています。
藤本さんの手から生み出された作品は、工芸という枠組みを越え、
私たちの記憶を呼び起こし、そして新たな想像力を掻き立てるように思います。
器に興味のある方だけでなく、幅広い方々にご覧いただきたいと願っております。
ぜひこの機会に、皆様お誘い合わせの上、足をお運びください。
藤本羊子(ふじもと ようこ)
1980 広島県生まれ大阪府出身
2001 大阪芸術大学工芸学科卒
2003 同大学院芸術制作研究科修士卒 数々の展示で入選
現在、徳島県鳴門市・在住
個展・企画展を中心に活動中
Oubai 展
会期|2024年5月18日(土)- 25日(土) 20 月 & 21 火 休
時間|12:00 - 17:00
漆工芸の伝統的な加飾技法の蒔絵。その煌びやかな金の装飾は、昔の日本建築の薄暗い陰影の中でぼんやりと浮かび上がる様子が実に美しかったと言われています。漆のしっとりとした艶肌に、行燈のゆらめく光を映し出す様子も、日本ならではの静かで繊細な美を感じられる情趣ある姿だったことでしょう。
蒔絵の美しさに魅了されてから、蒔絵を中心に古い漆器や陶磁器などを独自の視点で買い付けられているOubaiさん。現代のライフスタイルの中でそれらを取り入れていく提案には、センスの良さが光ります。
2回目となるOubai展。今年は初夏。藤蒔絵のお椀が似合う季節となりました。こちらの椀は、塗りも厚く、蓋裏の螺鈿や切金がとても美しい一品です。
本展に向けて、蒔絵を始めとした漆塗の椀、皿、盆、菓子器や陶磁器など、Oubaiさんに選りすぐりの品々をご用意いただきました。充実した品揃えで皆様をお迎えいたします。ぜひ足をお運びください。
Oubai 工藤さゆり
京都府生まれ。古家具店勤務後、2016年より大江戸骨董市にて移動販売を開始。主に骨董市や蚤の市、時々ギャラリー等にて江戸、明治、大正、昭和期の漆器・陶磁器を紹介している。
Oubai/黄梅(おうばい) 別名、迎春花。器を迎える時の喜びが巡り続きますようにと花より名をいただいたのが由来。