特集展示 土田和茂 Kazushige Tsuchida
会期|2024.11.30 sat - 12.7 sat ( 2 mon & 3 tue 休 )
時間|12:00 - 17:00
作家在廊|30日
*特集展示 店内半分は、常設展となる特集展示会となります。常設の作品と共にお楽しみください。
塗師の土田和茂さんは、赤木明登さんのもとで修行を積み、2012年に輪島市で独立されました。
澄んだ静かな水面を思わせるような漆の板皿。漆という素材本来の美しさに専心してきた土田さんの作品です。
丁寧に塗り重ねられた土田さんの作品は、まろやかな艶と滑らかで柔らかな質感を持ち、手に取るたびに漆特有の上品な美しさが心に響きます。
それは決して堅苦しいものではなく、どこか安らぎを感じるのは、土田さんの作品ならではの魅力です。
2024年の年明けに発生した能登半島地震を受け、土田さんは拠点を輪島市から能美市へ移し、活動を再開されたばかりです。
椀木地師さんの復帰がまだ叶わないことから、本展では菓子皿や折敷などの平面的な作品のみをご紹介いたします。
師走を迎え、何かと気忙しい時期ではございますが、ほっと一息つける小休止の場として、ぜひ足をお運びいただければ幸いです。
*初日30日(土)には、土田さんの菓子皿と菓子切りで御菓子丸さんの生菓子とお茶をいただける小さな喫茶を開催いたします。お菓子と器の取り合わせと、漆の質感を体感ください。ご予約不要ですのでお気軽にお試しください。
[ PROFILE ]
土田和茂
1977年 石川県小松市生まれ
2006年 赤木明登氏に弟子入り
2010年 年季明け
2012年 独立 輪島市門前町にて制作
2024年 能美市に移り制作を続ける
特集展示 初田徹 TORU HATSUTA
会期|2024.11.9 sat - 11.16 sat ( 11 mon & 12 tue 休 )
時間|12:00 - 17:00
*特集展示 店内半分は、常設展となる特集展示会となります。常設の作品と共にお楽しみください。
立冬を迎える季節となりました。
暑さが長引いた今年ですが、茶道の世界では炉開きが行われ、炭火の温もりを分かち合う時期がやって参りました。
当店では、このたび竹工芸作家の初田徹さんの展示会を開催いたします。
初田さんは、伝統工芸の師のもとで竹工芸の技術を学び、
現在は、伝統を尊びながらも、新たな感覚や独自の表現を取り入れた作品を制作されています。
江戸時代の末期から明治時代にかけて建てられた古民家で
百年以上の歳月を経て囲炉裏の煙で燻された貴重な煤竹。
そこから選び抜かれた景色が映し出された初田さんの作品には、
自然界の神秘が宿り、その美しさを手の元で感じ取れることでしょう。
本展では、日本の茶道に用いる茶杓や、中国茶用の中国茶杓・茶則をはじめ、
花入、花籠、茶籠などを一堂にご覧いただける機会となります。
どうぞこの機会に足をお運びください。
[ PROFILE ]
初田 徹 Hatsuta Toru
2002年 大学在学中より竹工芸の道へ。
2010年 第50回東日本伝統工芸展入選。翌年も入選。
2017年ビクトリア国立美術館に作品収蔵。
以降、国内外で展示開催
Rika Tsumura Exhibition 津村里佳 個展
会期|2024.10.26 sat - 11.2 sat ( 28 mon & 29 tue 休 )
時間|12:00 - 17:00
「ニワタヅミ」と名付けられた円錐型の吊るしの花器。
古語で「水たまり」を意味する言葉です。
水を湛えて宙に浮かび、草花がふわりと添えられる姿は、
光や風の美しさも同時に纏い、
微かな季節の移り変わりや自然を日々の暮らしの中で感じとれる作品です。
今展では、長らく皆様に愛されているそのニワタヅミと
同じく吊るしの作品モビールを中心とし、
他の定番花器も合わせてご覧いただける構成でお届けいたします。
窓から自然を眺められる環境の中で育った津村さんが
日常の中で一輪からでも気軽に花を飾れたらという発想から生み出されたガラスの花器は
軽やかで清々しく映ります。空中に浮かぶガラスの光景と共にお楽しみください。
会期中作家在廊時には、ニワタヅミを吊るすワイヤーの長さをお好みで指定ができる
セミオーダー会も実施いたします。ニワタヅミの大きさも様々ご用意くださいます。
どうぞこの機会に足をお運びください。
[ PROFILE ]
津村里佳 Rika Tsumura
長野県茅野市に生まれ、千葉県で育つ。2005年3月東京国際ガラス学院基礎科卒業後、個展・グループ展・クラフトフェアなどに多数出展。
田中直純 個展
会期|2024.9.21 sat - 9.28 sat ( 23 mon & 24 tue 休 )
時間|12:00 - 17:00
・初日予約制
・初日&2日目田中さん在廊予定
岐阜県にある田中さんの工房は、中津川やそれを囲む山々を一望できる場所にあります。
草木に覆われた古い日本家屋では、川の流れる音が聴こえ、長閑で清爽な空気が流れていました。
田中さんは主に、粘土を型にあてて手で伸ばしていく「玉作り」の手法を用いて制作を行っています。
陶芸の世界に入ったのも、画一的ではなくひとつひとつ手仕事を感じられる作品に惹かれたことからでした。
線から面に至る柔らかなゆらぎには、それでしか感じることのできない手触りの心地よさがあり、
作品に触れるたびに、そこに通じる一貫した美学に心を打たれます。
古いものを好み、学生時代から美術館や骨董市に足を運んでいたと言う田中さん。
活動を始めた当初から追求された独自の柔らかい白に加え、
最近取り組まれている銀彩や白橡釉(しろつるばみゆう)などの新しい表現も魅力的です。
銀彩は控えめで柔らかく、白橡釉は骨董のような風合いです。
これまでの貫入もさらに奥行きが深まった表現をされております。
本展では、ご自身でも日常的に楽しまれている中国茶器の作品を中心としたラインナップでご紹介させていただく予定です。個展としては、当店初となります。どうぞ足をお運びください。
[ PROFILE ]
田中直純 naozumi tanaka
1985年生まれ。2007年 京都造形芸術大学 美術工芸学科 陶芸コース卒業。卒業後、ギャルリ百草に入社。陶作家・安藤雅信氏に師事。2019年 独立。現在、岐阜県中津川市にて作陶する。
ERICA SUZUKI EXHIBITION
会期|2024.8.31 sat - 9.7 sat ( 2 mon & 3 tue 休 )
時間|12:00 - 17:00
手びねりで作られた自由な造形と朽ちた土壁のような質感の花器。
ラフなタッチで掻くように描かれた線と余白から構成される絵皿。
鈴木絵里加さんが直近取り組まれている作品です。
日常的な器を制作する一方で、器の概念に捉われることなく
自由な発想で陶芸と向き合いたいという想いが湧き上がり、
最近は自身の気持ちに素直に向き合い制作されている鈴木さん。
素材の質感を追求したテクスチャーの表現や
手びねりによる自由度の高い造形は
新しい領域を拡げているということではなく
陶芸を始めた頃の原点にむしろ戻っている感覚だと言います。
地層から掘り起こされた土器や古代遺跡の壁画など
プリミティブなものに惹かれるのは昔から変わらず、
それをそのまま写すということではなく、
現代的に再解釈し表現することを試みています。
本展では、直近取り組まれている手びねりによる花器やお香立てなどの造形物や絵皿の他、
日常使いのうつわや一部アクセサリー等もご覧いただける展示となります。
個展としては、当店初となります。どうぞ足をお運びください。
[ PROFILE ]
鈴木絵里加 suzuki erica
1985 千葉県生まれ
2008 日本大学芸術学部 デザイン学科建築デザインコース卒業
2014 多治見市陶磁器意匠研究所 修了
2014 東京世田谷にアトリエを構え「SŌK」の屋号で活動