川口武亮 展 - 香り衣に満ちて -
会期|2025.5.31 sat - 6.8 sun ( 2 mon & 3 tue 休 )
時間|12:00 - 17:00
作家在廊|1日(日)
*31日は、雨宮ゆかさんによる花活けWSにご参加のお客様のみのご来店となります。作品のご購入も可能です。
昨年、長年構想していた登り窯を完成させ、さらに表現の幅を広げていらっしゃる川口さん。時には外からの情報を遮り、自らの目で見た景色や、心で感じたことを大切に、それらを器に映し出しています。土と釉薬、そして炎が生み出す唯一無二の景色を、作家自身が楽しみながら形にしていることが伝わってくる作品です。
工房の裏山には、奥様が手をかけて育てられた野の花々が咲き、工房内や展示室では、日々川口さんの器にその草花が活けられています。器と花、どちらかが主張することなくひとつの景色として穏やかに調和するのは、きっとそのような日々の環境からくるものなのでしょう。
今回の展示では、挿花家 雨宮ゆかさんをお迎えし、川口さんの花器に草花を活ける会も開催いたします。自然のままに美しく活ける雨宮さんに教わりながら、季節の草花と器の魅力に触れていただけるひとときになることと思います。展示会のタイトルには「香り衣に満ちて」という言葉を添えました。唐の詩人・于良史の「春山夜月」にある一節、「弄花香満衣」から引用したものです。花に触れているうちに、その香りがいつしか衣に移るように、人もまた、よい友や美しいものに触れていると、自然とその影響を受けてゆく——そんな想いを込めています。
季節の草花に触れ、川口さんの器と向き合い、そしてその場に集う方々との語らいを通して、心穏やかな時間をお過ごしいただけましたら幸いです。ぜひ、この機会にお立ち寄りください。
[ PROFILE ]
川口武亮
1974年 佐賀県有田生まれ
2000年 有田窯業大学校ロクロ科絵付科卒業
2001年 番浦史郎氏に師事
2002年 花岡隆氏に師事
2005年 有田にて独立